下肢静脈瘤血管内塞栓術を開始します
2020年10月より当院心臓血管外科では、下肢静脈瘤血管内塞栓術(2019年12月に保険適応)を中野区・練馬区で初めて導入します。
当院ではこれまでも手術適応の下肢静脈瘤に対し、血管内焼灼術(カテーテル治療)を積極的に行ってまいりましたが、血管内焼灼術には神経や皮膚の熱損傷の可能性があり、全ての患者さんを血管内焼灼術で治療することは不可能でした。血管内焼灼術ができない患者さんには、かつてから行われているストリッピング手術、高位結紮術、硬化療法などを施行しておりました。
血管内塞栓術は、下肢静脈瘤の原因となっている静脈内に医療用接着剤(シアノアクリレート)を注入し、血管を閉塞させる新しい治療法です。この治療法の導入により、これまでより低侵襲な静脈瘤治療が可能になる上、解剖学的な制約からこれまでカテーテル治療ができなかった患者さんに対しても、低侵襲な静脈瘤治療を提供できる可能性があります。
下肢静脈瘤治療を受けようか悩んでいる方がおられましたら、ぜひ一度お気軽に外来を受診してください。医師自らが超音波検査を行い、そもそも治療が必要な静脈瘤なのか否か、といった点から詳しくご説明差し上げます。
Venaseal クロージャーシステム