脳動脈瘤、脳腫瘍に対する鍵穴手術 森健太郎医師による診療のご案内
脳動脈瘤や脳腫瘍が見つかった方・ご家族の方へ
脳神経外科 森 健太郎医師が、脳動脈瘤や脳腫瘍、さらに三叉神経痛や顔面痙攣など全ての脳神経外科疾患でお悩みの方を対象にご相談をお受けします。
疾患・治療法に関する一般的なご説明について差し支えない範囲でお答えできます。下記のお問い合わせフォームをご利用ください。(個別の医療相談、治療への意見には応じかねます)
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スタッフ紹介
森 健太郎 医師
順天堂大学医学部附属静岡病院、防衛医科大学校病院で13年間にわたり脳神経外科教授として勤めた後、2019年3月より、当院・脳神経外科(脳卒中センター長)として、主に脳動脈瘤および脳腫瘍を中心とした脳神経外科手術を行っています。三叉神経痛や顔面痙攣の治療も行います。
設備紹介
ハイブリッド手術室などで手術が行われます。
脳卒中の動画配信
脳卒中やくも膜下出血について森医師が詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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森医師の実施する手術、特に鍵穴手術について(診療実績)
患者さんに負担の少ない(低侵襲)手術としてエビデンスのある治療を行ってまいりましたので、ご紹介いたします。
2020年末までの実績
- 脳動脈瘤 2366例
- 脳腫瘍(悪性腫瘍および良性腫瘍) 1817例
特に、ドイツのペルネツキー法などを用いた鍵穴手術による脳動脈瘤及び脳腫瘍の低侵襲手術を経験し、その手術成績については脳外科学会において海外でも知名度の高いジャーナルに数多く掲載されています。
この鍵穴手術は、脳ドックや頭痛などの理由で病院を受診した際にMRI検査で見つかった脳動脈瘤や脳腫瘍が主な治療対象となります。また、脳動脈瘤については、血管内治療が不向きとされるものが、鍵穴手術を用いた治療(クリッピング術)の対象となります。
鍵穴手術は、
患者さんごとにコンピューターを用いたシミュレーションを行って鍵穴開頭の大きさと場所を決める、
テーラーメイド手術です
鍵穴手術による脳動脈瘤314例の治療成績
統計期間 2005年7月 ~ 2021年3月
- 死亡率 0%
- 障害発生率 1%
98%以上の患者さんは問題なく退院し、術後3日以内に90%以上の患者さんが退院しています。(抜糸は外来で行います)
鍵穴手術に関する森医師の手術成績に関しては、脳神経外科領域の学会誌(Journal of Neurosurgery)に多数掲載されているとともに、脳動脈瘤や脳腫瘍に関する教科書も多数出版されています。
参考文献
1) Mori K, Wada K, Otani N, Tomiyama A, Toyooka T, Fujii K, Kumagai K, Takeuchi S, Tomura S, Yamamoto T, Nakao Y, Arai H: Validation of effectiveness of keyhole clipping in non-frail elderly patients with unruptured intracranial aneurysms. J Neurosurg 127(6):1307-1314, 2017
2) Toyooka T, Otani N, Wada K, Tomiyama A, Takeuchi S, Fujii K, Kumagai K, Fujii T, Mori K: Head-up display may facilitates safe keyhole surgery for cerebral aneurysm clipping. J Neurosurg 129(4):883-889, 2018
3) Mori K, Wada K, Otani N, Tomiyama A, Toyooka T, Kakeuchi S, Yamamoto T, Nakao Y, Arai H: Keyhole strategy aiming at minimizing hospital stay for unruptured middle cerebral artery aneurysm clipping. J Neurosurg 130(4): 1359-1366, 2019
鍵穴手術の症例
症例 脳動脈瘤
内頚動脈に脳動脈瘤が見つかり、他院で血管内治療を受けましたが脳動脈瘤の閉塞に至らなかった患者さんです。ご紹介いただき、鍵穴手術を実施しました。(64歳・女性)
直径2~3cmの鍵穴を開け、脳動脈瘤のクリッピング術を施行しました。
術後問題なく2日目に退院。6ヶ月後には患者さんの傷もほとんど分かりません。
症例 髄膜腫
脳ドックで髄膜腫という脳腫瘍が見つかった患者さんです。手術前のシミュレーション結果では、脳腫瘍にも鍵穴手術が可能と判断され、手術を実施しました。(68歳・女性)
手術前
手術後
腫瘍は全摘出されています。7年以上再発を認めません。
※すべての症例に対して、鍵穴手術を実施するものではありません。
頭蓋底手術の症例
聴神経腫瘍を含む頭蓋底腫瘍は、各種の頭蓋底外科テクニックで手術をします。
症例 斜台部髄膜腫
腫瘍が脳幹部を強く圧迫し歩行が不安定でした。術後腫瘍は全摘出され、症状も消失しました。
症例 他院手術後に再発した頭蓋咽頭腫瘍
視力障害が急速に進行していました。手術により腫瘍は全摘出されました。
森 健太郎医師 プロフィール詳細
森 健太郎
- 1982年 3月 群馬大学医学部卒業
- 1982年 4月 医師国家試験合格
- 1982年 4月 順天堂大学医学部脳神経外科(石井 昌三教授)専攻生
- 1984年 7月 ~ 1987年 7月 米国国立衛生研究所(NIH)留学、Visiting Fellow ( Laboratory of Cerebral Metabolism, NIMH, NIH )
- 1987年 8月 順天堂大学医学部脳神経外科助手
- 1989年 8月 日本脳神経外科学会認定医 取得
- 1990年 2月 順天堂大学静岡病院 脳神経外科助手
- 1990年 3月 医学博士号 取得
- 1992年 12月 順天堂大学静岡病院 脳神経外科講師
- 1998年 12月 順天堂大学静岡病院 脳神経外科助教授
- 2005年 4月 順天堂大学静岡病院 救命救急センター長
- 2006年 6月 順天堂大学医学部脳神経外科(静岡病院)教授
- 2012年 4月 防衛医科大学校 脳神経外科教授
- 2012年 5月 順天堂大学医学部 脳神経外科学講座 客員教授
- 2019年 3月 総合東京病院 脳神経外科
- 現在に至る
専門医・指導医
- 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医・指導医(1989年8月)
- 日本脳卒中の外科学会認定 技術指導医(2017年4月)
- 日本脳卒中学会認定 脳卒中指導医(2019年10月)
- 日本脳神経外傷学会認定指導医(2021年4月)
学会役職
- 日本脳神経外科学会 代議員
- 日本脳卒中学会 代議員
- 日本脳卒中の外科学会 評議員
- 日本頭蓋底外科学会 理事
- 日本脳神経外科救急学会 理事
- 日本脳神経外傷学会 理事
専門としている領域
脳血管障害の外科
頭蓋底外科
鍵穴手術
診療時間
金曜日 午前(総合東京病院)
月曜日 午前、木曜日 午前(東京クリニック)
担当医:森 健太郎(脳卒中センター長・脳神経外科)