耳鼻咽喉科
診療時間
耳鼻咽喉科について
耳・鼻・のどの病気について耳鼻咽喉科領域一般の外来診療はもちろん、甲状腺や唾液腺など頭頸部の腫瘍に関して専門的な診療を行っております。慶應義塾大学耳鼻咽喉科、済生会中央病院耳鼻咽喉科等と連携し、より高度な医療を提供できる体制を整えております。
診療内容と特徴
大塚が部長として着任した2020年度より、幅広い疾患、手術にも対応できるようになり、当科は「手術をする耳鼻咽喉科・頭頸部外科」として大きく方向転換いたしました。
唾液腺腫瘍や甲状腺腫瘍に対する切除術はもとより、咽喉頭腫瘍手術、内視鏡下鼻内手術(鼻中隔彎曲症、副鼻腔炎)も積極的に行っております。100を超えるといわれる多彩な耳鼻咽喉科手術の大半の術式に対応しており、近隣の先生方から多くのご紹介をいただいております。
頸部の手術
耳下腺腫瘍、甲状腺腫瘍やその他の頸部腫瘍、正中頸嚢胞、側頸嚢胞などに対する手術は約1週間の入院を基本として、全身麻酔にて手術を行います。手術翌日より歩いたり、(一部を除いて)食事を摂ったりすることが可能です。
内視鏡下鼻内手術
慢性副鼻腔炎(ちくのう症)、鼻中隔彎曲症、鼻内ポリープ(鼻茸)、アレルギー性鼻炎などに対して行う手術です。約1週間の入院を基本として、全身麻酔にて手術を行います。術後約3日間、鼻内にガーゼを詰めておきますが、手術翌日より歩いたり、食事を摂ったりすることが可能です。鼻内より全ての手術操作を行いますので、顔に傷ができたり腫れたりすることはありません。
入院が日程的に不可能という方には日吉メディカルクリニックと連携し、日帰り手術にも対応しております。こちらも全身麻酔手術ですが、適応条件が少し異なりますので、医師にご相談ください。
声帯の手術
声帯ポリープや声帯結節など、いわゆる「声枯れ」の生じる病気に対する顕微鏡下手術です。手術自体は短時間で終了しますが、術後約1週間の発声禁止を要するため、入院期間はそれに応じて3~7日間で相談できます。
反回神経麻痺や誤嚥性肺炎に対する手術
心臓や大動脈、肺、食道などの病気や手術に伴う反回神経麻痺に対する改善術が可能です。また、重症の誤嚥性肺炎に対する喉頭気管分離術やボイスプロテーゼ挿入術も行っております。
耳の手術
慢性中耳炎や鼓膜穿孔、真珠腫性中耳炎などに対する手術も行っております。慶應義塾大学の藤岡講師による手術(内視鏡手術含む)を当院で受けていただくことができます。
安心して手術を受けていただくために
当科では手術に際して最も気をつけていることが2点あります。
1点目は患者さんへの術前の説明をしっかりと行うことです。患者さんとの信頼関係を確実に築き上げることは、重要であると認識されつつも案外疎かにされがちです。お互いに安心して医療が行われるよう、信頼関係が確立するまでじっくりと会話させていただいております。
2点目は傷が最終的に目立たないよう綺麗に手術を行うことです。医療者は忘れがちですが、患者さんが手術を受けられる際に「どんな傷が残るか」を不安に思う気持ちは大きいものです。美容整形にも負けないよう、常に細心の注意を払って閉創まで行っております。
外来診療
慶應義塾大学耳鼻咽喉科や済生会中央病院、新百合ヶ丘総合病院、聖母病院などから非常勤として多彩な医師の協力のもと外来診療を行っており、それぞれの得意な診療内容で密に連携を行っております。
2020年度より、外来で以下の検査ができるようになりました。
- 鼻汁細胞診による即時診断
鼻汁の原因がアレルギーなのか、鼻風邪なのかその場でわかります。 - 頸部エコー検査と頸部細胞診
甲状腺や唾液腺、頸部リンパ節のエコー検査をその場で行うことができます。
耳鼻咽喉科で診る病気・対象疾患
耳下腺腫瘍、甲状腺腫瘍、頸部腫瘍、咽頭腫瘍、喉頭腫瘍、声帯ポリープ、鼻副鼻腔腫瘍、慢性副鼻腔炎、鼻中隔彎曲症、アレルギー性鼻炎、鼻骨骨折、反回神経麻痺、急性扁桃炎、扁桃肥大、アデノイド増殖症、滲出性中耳炎、急性中耳炎、難聴、先天性耳瘻孔、正中頸嚢胞、側頸嚢胞、頸部リンパ節腫脹 など
耳鼻咽喉科で可能な手術
鼻の手術
- 鼻腔粘膜焼灼術
- 鼻骨骨折整復固定術
- 鼻内異物摘出術
- 鼻前庭嚢胞摘出術
- 鼻甲介切除術
- 鼻副鼻腔腫瘍摘出術
- 鼻副鼻腔悪性腫瘍手術
- 鼻中隔矯正術
- 術後性上顎嚢胞摘出術
- 内視鏡下鼻内副鼻腔手術
- 後鼻神経切断術
耳の手術
- 耳介血腫開窓術
- 外耳道異物除去術
- 先天性耳瘻管摘出術
- 外耳道腫瘍摘出術
- 鼓膜切開術
- 鼓膜チューブ挿入術
- 鼓膜形成術
- 鼓室形成術
- 乳突削開術
頸部の手術
- 喉頭気管分離術
- 喉頭全摘術
- 喉頭狭窄症手術
- 喉頭形成手術
- 気管形成術
- 深頸部膿瘍切開術
- 気管切開術
- 気管切開孔閉鎖術
- 気管孔狭窄拡大術
- 舌下腺腫瘍摘出術
- 顎下腺摘出術
- 顎下腺悪性腫瘍手術
- 耳下腺腫瘍摘出術
- 耳下腺全摘術
- 副咽頭間隙腫瘍摘出術
- 甲状腺片葉切除術
- 甲状腺全摘術、亜全摘術
- 副甲状腺摘出術
- 正中頸嚢胞摘出術
- 側頸嚢胞摘出術
- 頸部郭清術
- 頸部腫瘍摘出術
- リンパ節摘出術
口腔、咽頭、喉頭の手術
- 口唇腫瘍摘出術
- 口腔底腫瘍摘出術
- 舌腫瘍摘出術
- 扁桃周囲膿瘍切開術
- 咽頭異物摘出術
- アデノイド切除術
- 上咽頭腫瘍摘出術
- 中咽頭腫瘍摘出術
- 下咽頭腫瘍摘出術(経口腔)
- 口蓋扁桃摘出術
- 過長茎状突起切除術
- 唾石摘出術
- ラリンゴマイクロサージャリー
- 喉頭蓋嚢胞摘出術
- 声帯内バイオペックス注入術
- 声帯内転術
手術件数
部位・術式名 | 2020年 | 2021年 | |
---|---|---|---|
耳 | 耳介血腫開窓術 | 0 | 0 |
外耳道異物除去術 | 0 | 0 | |
先天性耳瘻管摘出術 | 1 | 1 | |
外耳道腫瘍摘出術 | 0 | 1 | |
外耳道形成術 | 1 | 2 | |
鼓膜切開術 | 4 | 3 | |
鼓膜チューブ挿入術 | 2 | 3 | |
鼓膜形成術 | 0 | 1 | |
鼓室形成術 | 2 | 5 | |
乳突削開術 | 1 | 3 | |
鼻 | 鼻腔粘膜焼灼術 | 10 | 12 |
鼻骨骨折整復固定術 | 1 | 2 | |
鼻内異物摘出術 | 0 | 0 | |
鼻前庭嚢胞摘出術 | 0 | 0 | |
鼻甲介切除術 | 64 | 44 | |
鼻副鼻腔腫瘍摘出術 | 0 | 1 | |
鼻副鼻腔悪性腫瘍摘出術 | 2 | 0 | |
鼻中隔矯正術 | 32 | 22 | |
術後性上顎嚢胞摘出術 | 0 | 2 | |
経鼻的翼突管神経切断術 | 15 | 14 | |
内視鏡下鼻内副鼻腔手術Ⅱ型 | 6 | 5 | |
内視鏡下鼻内副鼻腔手術Ⅲ型 | 23 | 20 | |
内視鏡下鼻内副鼻腔手術Ⅳ型 | 11 | 17 | |
口腔・咽頭・喉頭 | 口唇腫瘍摘出 | 0 | 0 |
口腔底腫瘍摘出術 | 0 | 1 | |
舌腫瘍摘出術 | 0 | 0 | |
扁桃周囲膿瘍切開術 | 0 | 1 | |
咽後膿瘍切開術 | 1 | 1 | |
咽頭異物摘出術 | 0 | 0 | |
アデノイド切除術 | 0 | 0 | |
上咽頭腫瘍摘出術 | 0 | 0 | |
中咽頭腫瘍摘出術 | 0 | 0 | |
下咽頭腫瘍摘出術(経口腔) | 0 | 0 | |
口蓋扁桃摘出術 | 6 | 8 | |
過長茎状突起切除術 | 0 | 0 | |
唾石摘出術 | 0 | 2 | |
ラリンゴマイクロサージャリー | 3 | 4 | |
喉頭蓋嚢胞摘出術 | 0 | 0 | |
声帯内バイオペックス注入術 | 0 | 0 | |
頸部 | 喉頭気管分離術 | 2 | 0 |
喉頭全摘術 | 0 | 0 | |
喉頭狭窄症手術 | 0 | 0 | |
喉頭形成手術 | 5 | 6 | |
気管形成術 | 0 | 1 | |
深頸部膿瘍切開術 | 0 | 0 | |
気管切開術 | 4 | 5 | |
気管切開孔閉鎖術 | 1 | 3 | |
気管孔狭窄拡大術 | 0 | 1 | |
舌下腺腫瘍摘出術 | 0 | 0 | |
顎下腺摘出術 | 2 | 4 | |
顎下腺悪性腫瘍摘出術 | 1 | 0 | |
耳下腺悪性腫瘍手術 | 3 | 2 | |
耳下腺悪性腫瘍手術(切除) | 2 | 5 | |
耳下腺悪性腫瘍手術(全摘) | 1 | 1 | |
副咽頭間隙腫瘍摘出術 | 0 | 0 | |
甲状腺良性腫瘍手術 | 3 | 4 | |
甲状腺悪性腫瘍手術 | 6 | 5 | |
副甲状腺摘出術 | 0 | 0 | |
正中頸嚢胞摘出術 | 0 | 3 | |
側頸嚢胞摘出術 | 1 | 1 | |
頸部郭清術 | 1 | 4 | |
頸部腫瘍摘出術 | 1 | 4 | |
リンパ節摘出術 | 1 | 2 | |
その他 | 経鼻下垂体手術(脳外科合同) | 0 | 0 |
血管結紮術 | 1 | 0 | |
その他 | 0 | 0 | |
手術合計 | 220 | 226 |
スタッフ紹介
大塚 邦憲 部長 |
主な経歴
専門としている領域
専門医・指導医
|
田路 正夫 非常勤 |
主な経歴
専門医・指導医
|
藤岡 正人 非常勤 |
主な経歴
専門としている領域
専門医・指導医
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