いまからできる冬の感染症対策
患者さんのためのQ&A
猛威をふるうインフルエンザ。2019-2020年シーズンは暖冬の影響もあり大流行は抑えられていますが、2018年シーズンの流行について東京都の動向を追うと、2018年12月13日に流行開始の基準値を超えた旨の報告があり、その後、2019年1月17日に「流行警報」が発表されています。
また、2019年12月には中国・武漢市で新型コロナウイルスに関連した肺炎の発生が報告され、世界各地で感染報告が相次いでいます。
このコラムでは、感染症対策の基本をご紹介します。感染を拡大させないための正しい対策を知り、感染症を防ぎましょう。
感染症対策の極意:手洗い
帰宅した時、食事の前、トイレの後には、『手洗い』を必ず行いましょう。それに加えて『手の消毒』を欠かさないことで、ウイルスを除去することができます。アルコール消毒には、インフルエンザウイルスを除去する効果があるといわれています。また、手洗いでは、手の平、手の甲、指の間、指先、手首などをしっかり洗いましょう。手洗いは30秒間行うことをおすすめします。
手洗いのポイント
- 手のひらと手のひらをすり合わせ、よく泡立てましょう
- 手の甲をもう片方の手の平に重ねて、もみ洗いをしましょう
- 指を組んで、両手の指の間のもみ洗いをしましょう
- 指先、手首まで丁寧に揉み洗いをしましょう
当院では、手指消毒の手順を定めて徹底しています
感染症対策の極意:マスクの着用
外出する際、また人混みの多い場所に出かける際には、必ずマスクを着用しましょう。ただマスクを掛けていればいいというわけではありません。間違った着用の仕方だと、ウイルスの侵入を許してしまいます。『マスクの正しい着用』を心がけましょう。
マスク着用のポイント
- 鼻が隠れていますか?
- あごが隠れていますか?
- マスクのプリーツ(ひだ)が閉じたままになっていませんか?
- 鼻のラインに沿ってマスクを折り、顔にフィットさせていますか?
正しい着用方法をマスターしましょう
感染症対策の極意:うがい
口腔内が汚染されていると、様々なウイルスが増殖する条件が整ってしまい、のどが感染しやすくなるといわれています。『うがい』は、のど本来が持つ防御機能を高めるとともに、うがい薬を使えば口腔やのどを清潔に保つことができます。のどの粘膜の機能が回復すると口腔内が活性化され、感染の予防が期待できます。
(監修 総合東京病院 感染対策室)