2018年11月5日(月)、当院STR東京ホールにおいて『第8回みんなのハートカンファレンス』が開催されました。当院から2名の医師による症例報告と、外部講師をお招きしての特別講演が行われました。
開会の辞は、地域連携室長で循環器内科の塚原玲子 副院長が行いました。「今回でハートカンファレンスも8回目を迎える。これもみなさんのおかげ。これからも患者さんのご紹介をよろしくお願いします」と述べました。
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まるたに内科循環器科 丸谷公一院長
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当院心臓血管外科 鈴木文隆 医師
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当院循環器内科 小松洋介 医師
ショートレクチャーでは、まるたに内科循環器科院長の丸谷公一先生を座長に迎え、まずはじめに当院心臓血管外科の鈴木文隆医師が登壇。「ASD単独先天性心疾患例における三尖弁位感染性心内膜炎の一治験例」と題し、先天性単独ASD症例に三尖弁位感染性心内膜炎を合併した症例を紹介しました。自己心膜を用いた三尖弁形成術、ASD閉鎖術の動画を見せながら術式を紹介し、考察を交えながら良好な結果を得たことを報告しました。
続いて、当院循環器内科の小松洋介医師が「高齢者の肺血栓塞栓症に対する最新の治療」をテーマに講演を行いました。高齢社会に伴い、肺血栓塞栓症および下肢静脈血栓症は増加傾向で、出血リスクが低く、採血モニタリングの必要がないことから抗凝固療法にDOACを第一選択とすることが推奨されていると紹介しました。
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当院循環器内科 西尾 智 医師
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杏林大学医学部付属病院 副島京子 医師
特別講演では、当院循環器内科の西尾 智医師を座長に、杏林大学医学部付属病院循環器内科教授の副島京子先生が「心房細動治療のコツ」について紹介しました。
症候性心房細動患者はごく一部であり、非症候性を見つけることがとても大切であると強調。治療法としては、抗凝固療法は有効で安全性が高いことを紹介しながら、患者ごとに有効性の高い治療を選択することの重要性を訴えました。
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当院 渡邉貞義 院長
最後に、当院の渡邉貞義 院長より、副島京子先生の特別講演について「脳外科医として脳卒中になってしまった患者さんを見ることが多いが、もっと早い段階で、心房細動をはじめとした疾患を見つけていくことの重要性を改めて感じた」との閉会の辞でカンファレンスを締め括りました。
カンファレンス後は、ご参加いただいた先生方との懇親会が催されました。当院医師らと食事を交えながら意見交換を行い、親交を深めました。