2018年6月19日(火)、当院STR東京ホールにて『第5回城西消化器カンファレンス』が開催されました。会場には地域の開業医の先生方など30名以上にお越しいただき、講演の後には懇親会が行われ、当院医師らと親交を深めました。
同カンファレンスは、当院消化器外科の医師による一般講演と、立正佼成会附属佼成病院の医師による特別講演の2部構成で執り行われました。
菅原 崇 医師
一般講演座長 長谷川 潔 医師
高野裕太 医師
羽生信義 医師
まずはじめに、菅原 崇 医師(総合東京病院 消化器内科科長)が登壇、C型肝炎における最新のDAAs治療について講演を行いました。年間3万人が死亡する肝がんの7割がC型肝炎ウイルスの感染によるもので、感染を知らない潜在患者は約30万人とされることから「地域の医療機関と連携を強化し、潜在患者の洗い出し、早期発見に努めていきたい」と述べました。
一般講演では、長谷川 潔 医師(はせがわ内科クリニック院長)を座長に、高野裕太 医師(総合東京病院 外科医長)と羽生信義 医師(総合東京病院 副院長/外科部長)が当院での傍食道裂孔ヘルニア治療について発表しました。
高野医師は、傍食道裂孔ヘルニア治療の症例を2例提示。食道裂孔ヘルニア閉鎖術と噴門形成術を行った症例と腹腔鏡下による食道裂孔ヘルニア閉鎖術を行い、その後LAPEGを行った症例を手術動画を交えながら紹介しました。
続いて羽生医師は、自身の手術経験から食道裂孔ヘルニア(2型)の特徴を紹介。患者の年齢平均は76.3歳。ほとんどが女性で胸部症状や圧迫感などの症状が認められ、全体の25%に合併症がみられたことを示しました。最後に「内視鏡手術の質を落とすことなく、手術件数を増やしていけるよう努力していきたい」と述べました。
特別講演座長 林 正之 医師
高橋信一 医師
特別講演は、林 正之 医師(林医院 院長)を座長に、高橋信一 医師(立正佼成会附属佼成病院 副院長/内科部長)が『 胃がん予防の現状と将来 ~中野・杉並地区の取り組み~ 』と題し、講演を行いました。
講演では、ピロリ菌と胃がん研究の歴史について時系列で紹介しながら、ピロリ菌の除菌による胃がんの一次予防、胃がんリスク層別化検査・胃がん内視鏡検診による胃がんの二次予防の重要性を説きました。
カンファレンス後の懇親会では、会場のスクリーンでワールドカップ日本代表の試合中継が放映され、さらなる親交を深める好機となりました。
多数のご参加をいただき、ありがとうございました